昨日3月17日(土)に桜の開花宣言が出されました。
ご近所の桜はすでにこんな感じなのですが、これは早咲きの桜なんですかね。
開花宣言はソメイヨシノが基準になるのですが、冬が寒いと桜の開花が早まる傾向があるとのこと。
今年は例年より9日早い開花で、1953年の統計開始以来3番目の早さだそうです。
過去の最速は2002年、2013年3月16日なので1日違いですね。
長崎、熊本、鹿児島、宮崎、高知に続いての開花宣言。
さて、今日のTBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」で「へぇ!?」という情報を放送してましたので、ここに記載します。
以下、番組より~
東京管区気象台は昭和41年(1966年)から靖国神社にあるソメイヨシノを標本木としています。その樹齢は70~80年。
クローンでできた木なので気候や雨量など同じ条件の元だと同じタイミングで開花します。ところが、木の老化が進むと開花するタイミングにバラつきが出てきます。靖国神社の標準木はもう老木なので、少し早く咲いてしまった模様という見方もあるようです。また、靖国神社の標準木の周辺は日当たりもよく、それも早咲きの一因ではないかと言われています。もはや標準ではないのではとの声もあり、実際には全国の標準木の世代交代が進んでいるのです。気象庁の標準木は全国に58あり、どの桜も老化が進んでいるようです。。。。。
(番組内では、標本木と言ったり、標準木と言ったりしていました)
ここで「なぬっ!?」と思ったのが、「ソメイヨシノはクローン」という表現。
以前何かの本で、桜は種からは発芽しにくいというのを読んだことがある。なので、たいていは挿し木、接ぎ木で増やすという話だった気がしたので今回もう一度「ソメイヨシノ」について調べてみた。
Wikipediaによると
「エドヒガン系の桜と日本固有種のオオシマザクラの雑種の交配で生まれた日本産の園芸品種。遺伝子研究の結果、ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラの雑種が交雑してできた単一の樹を始源とするクローンであることが判明している」
と記載。
うむ。ここにもやっぱり「クローン」て書いてある。。。
もう少し読み進めてみると起源の記載が下記のようにありました。
「ソメイヨシノの起源を探るための様々な遺伝子研究により、ソメイヨシノはエドヒガン系統の桜と日本固有種のオオシマザクラ(最新の研究成果によると、正確にはオオシマザクラとヤマザクラの交雑種)を最初の父母とするクローンであることが判明している(#遺伝子解析の結果)。これにより最初のソメイヨシノは、意図的か意図せざるかは別として、全国から一箇所に集められたエドヒガンとオオシマザクラが交配して誕生し、園芸家が挿し木によって増やしたという説が最も有力であり、江戸時代中期-末期に園芸品種として確立したとされている。」
「そして、ゲノム構成は、結実した種子では同じゲノム構成の品種にはならず、各地にある木はすべて人の手で接ぎ木などの方法で増やしたもの」
と記載がありました。
なるほど。クローンて聞くとちょっと違和感を覚えるけど、接ぎ木や挿し木で増やすことをクローンと言っているのですね。
では、我が家の庭にあるブラックベリーも挿し木でどんどん増やしてお友達にあげたりしているので、クローン。そして、母が育てているローズマリーもご近所のお寺のクローン。
そして、昨日の日本経済新聞の記事でも気になることが。
日本のソメイヨシノの多くが、「てんぐ巣病」にかかっているというのだ。
てんぐ巣病の原因はカビ菌の一種で、伝染した枝は花が咲かないとのことで、やっぱり、クローンなので同じ病気にかかりやすいのですね。
現在は、後継種の「ジンダイアケボノ」と「コマツオトメ」の2品種への植え替えが推奨されているとのこと。この2種は病気にもかかりにくく、花びらの形や色、花の咲く時期もソメイヨシノと一緒で評判も上々と記事にかいてあるので、今後ソメイヨシノからこの2品種が増えていきそうですね。
また、安住さんのラジオ番組でも言ってましたが、日本各地の標本木も二代目、三代目に代替わりしているとのことで、将来はこの2品種が標本木となるのでしょうか。
我が家のご近所の桜並木は、八重桜が植えられていることが多く、ソメイヨシノではない種の桜並木が結構ありソメイヨシノとは若干時期がズレるので、桜を2度楽しめて得した気分です。
この日経の記事によると植え替えには、1本20万円ほどかかるそうですが、各自治体も何とか予算をやりくりして、この日本の春の象徴の桜がある風景を維持してほしいと切に願います。